渋草焼とは何

焼物の歴史(90)

 こんにちは、けいみるるです。

 今回は、渋草焼とは何についてです。

渋草焼のお皿

 渋草焼とは

飛騨高山の焼物です。

 その名は渋草ケ丘という地名に由来するといわれています。

呉須を基調とした青白な磁器が特徴の焼物です。

*東海地方

岐阜県高山市

 飛騨高山は古い町並みがあり、「高山陣屋」「朝市」があります。

 約92%が森林率の自然豊かなところが魅力です。

 山々に囲まれた盆地になっています。

 

 渋草焼とは何について書いていきます。

渋草焼の見るポイントは

*1300度の高温で焼成しているため、表面の手触りは滑らかです。

*水分を吸収しないので茶渋などの汚れがつきにくく、お手入れが簡単にできます。

*原料に陶石を使った白の磁器に手描きで、渋草調といわれる染付や赤絵を施した磁器製品です。

渋草焼の歴史は

 1840年に飛騨郡代豊田友直が新たに陶器を生産するために、渋草に官民共同の窯場を作ったのが始まりとされています。

 開窯した当時は、九州肥前唐津・尾張瀬戸(おわりせと)・加賀九谷から陶工を招きました。

 絵師は、曽我竹山・周山富士造を招きました。

 

 原料は、地元の渋草石を使い飛騨赤絵・飛騨九谷と呼ばれる独自の磁器を生み出しました。

 江戸時代が崩壊すると陣屋の援助が打ち切られ衰退していきました。

 1878年には、三輪源次郎など他に4人を率いる芳国社(かおるこくしゃ)が窯元を復活させました。

 

 現在では、芳国社柳造窯の2ヶ所のみとなっています。

 芳国社は昔ながらの手描きの絵付け磁器を焼いています。

渋草焼の特徴・魅力は

 1300度の高温で焼成しているので、表面の手触りは滑らかです。

 茶渋などの汚れもつきにくくて、お手入れが簡単です。

 原料は、陶石を使った白の磁器に手描きで渋草調といわれる染付や赤絵を施した磁器製品で、職人が一つ一つ手作りで手描きされています。

 

 陶器と磁器のおもむきの違う2種類の色絵が魅力です。

 瀬戸焼と九谷焼の特徴を取り入れられた焼物です。

 鉄分が少量含む渋草陶石は、焼くとわずかに青みを帯びた白地になり、藍・赤・緑・黄などの絵付けが独特の風合いを生み出しています。

 

渋草焼の土

地元の渋草陶石が原料です。

渋草焼と釉薬

緑釉・瑠璃釉・桜釉があります。

わら灰釉を基本にして二重掛けして微妙な色合いをだします。

 1992年3月30日に岐阜県郷土工芸品に指定されました。

 

渋草焼の現在は

 現在の窯元は、2軒のみとなっています。

 芳国社と柳造窯の2ヶ所が、伝統を守り続けています。

 

以上が、渋草焼とは何でした。

まとめ

 渋草焼とは、岐阜県の飛騨高山で約1700年以上引き継がれてた、伝統の技を駆使して手作りされています。

 飛騨赤土・飛騨九谷とよばれる独自の磁器です。

 原料に陶石を使って今もなお、手作りと手描きというすべてが手作業という伝統を守っているんですね。

 渋草焼を見に出かけてみたいですね。

 散策の参考になれば嬉しいです。

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最後まで見ていただきありがとうございます。

次回は、鍋島焼とは何かです。 

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