鍋島焼とは何

焼物の歴史(90)

 こんにちは、けいみるるです。

 今回は、鍋島焼とは何についてです。

鍋島焼とは

 磁器であり、陶磁器で有名な伊万里にある藩直営の窯でした。

 作られた染付や色絵磁器は高級品で将軍や大名に愛用されていました。

 高台には、櫛歯文様があって、献上鍋島焼の特徴です。

*九州地方

佐賀県伊万里市周辺です。

イラスト図にはありませんが、有田・伊万里焼と同じところです。

 鍋島焼は、佐賀県で焼かれています。

鍋島焼とは何について書いていきます。

鍋島焼の見るポイントは

*高台は櫛歯文様くしはもんようがあり献上鍋島焼の特徴があります。

お皿・向付けなどの食器や、少量ですが香合が作られていました。

*鍋島焼のお皿は、木盃形と称される形状で、高台が高く、高台から口縁にかけてカーブする形状のものが多くありました。

雪輪文ゆきわぶん更紗文さらさぶんのような幾何学模様・植物・野菜・壺などの絵・山水などの風景画を純和風の画風で描いています。

鍋島焼の歴史は

 江戸時代初期、1628年佐賀鍋島藩の直営事業として創業されました。

 伊万里の大川内山に官営の御用窯を作りました。

 そこで焼かれていたのが、磁器である鍋島焼です。

 佐賀藩の支配下にあった肥前国有田・伊万里焼は日本における磁器の代表的な産地として知られています。

 その中で大川内山にあった藩直営の窯では、藩主の所用品や将軍家・諸大名への贈答などの高級品を焼造していました。

 1871年の廃藩置県でいったん途絶えます。

 今泉今右衛門家によって近代工芸として復興され今にいたります。

鍋島焼の特徴・魅力は

 鍋島様式とは、幅広の高台から伸びる流麗なラインと、精緻せいちを極め一線一画さえもおろそかにしない絵付けが、計算しつくされた精密な紋様が特徴です。

 色使いも、染付の藍・上絵の赤・黄・緑の3色に限定されています。

 

鍋島焼の技法は

 色絵を描いた色鍋島・染付を施した藍鍋島などさまざまな技法があります。

染付/藍鍋島

  素地上に青一色で文様を描いたもの、模様の呈色剤に呉須を使います。

 素地の上に直接文様を描くものです。

 還元炎焼成することで模様が青色に発色します。

色絵/色鍋島

 染付をした器の上に上絵付をして、低火度の酸化炎で再焼成するものです。

 色絵は赤・黄・緑の3色のみの使用が原則ですが、まれに黒や紫も使いました。

 伊万里焼に見られる金彩はほとんど使われていません。

青磁

 素地に灰釉を掛けて、高火度で還元焼成することによって、灰に含まれる酸化第二鉄が還元されて酸化第二鉄になり青系色に発色します。

墨はじき

 青海波文、七宝つなぎ文などの、細かい地文を表す際に使われる技法です。

 青海波文などの文様を青と白で表す場合、白くしたい部分の線を墨で描きます。

 素焼きした生地に墨で文様を描いて、その上から呉須を塗ります。

 これを高温焼成すると、呉須は青色に発色しますが、墨描きの部分は白抜きになります。

瑠璃釉

 呉須を上絵具ではなく釉薬を使っていました。

 透明釉に呉須を混ぜます。

錆釉

 酸化第一鉄を呈色剤ていしょくざいとして酸化炎焼成することによって、茶系色に発色します。

 

鍋島焼の模様は

・雪輪文・更紗文のような幾何学模様・植物・野菜・壺などの図・山水などの風景画を純和風の画風で描いています。

・当時の流行や斬新なデザインを取り入れる傾向があり、大根・ナスといったひぞくな題材も図案として取り入れていました。

鍋島焼の土

大川内山でとれる天然の鉱石です。

青磁陶石を使っています。

鍋島焼の釉薬

鍋島青磁=鉄を含んでいる釉薬で発色されています。

鍋島焼の今は

 現在の鍋島焼といわれるほとんどは、大川内山で焼かれているものです。

 大川内山には現在30軒の窯元があります。

 350年の歴史を今に伝えています。

 毎年秋頃に、「鍋島藩窯秋祭り」が開催されているようです。

 2025年には開窯350周年を迎えます。

 

以上が、鍋島焼とは何でした。

まとめ

 鍋島焼は磁器です。

 陶磁器で有名な伊万里にある藩直営の窯でした。

 色合いも染付の藍・上絵の赤・黄・緑の3色に限定されています。

 

色とりどりの焼物がありますね。

本物に出会いに行きたいですね。

散策の参考になれば嬉しいです。

最後まで見ていただきありがとうございます。

次回は、瀬戸焼とは何です。

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